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「大学時代に県内の心霊スポットに突撃した話 その1」

今から14年前の話。

とある大学でのことである。

講義の合間の食堂で「掃除機で幽霊を吸う」と意気込んだ7人は、組織名を「ゴーストバスターズ」とし、免許を持って活動範囲が広がった喜びを心霊スポットにむけた。

7人のうちの3人は、数日前に近くの砂浜でナンパを試み、事前の打ち合わせ通りに

「ビーチボールやりませんか?」

「ビーチバレーだろ、おい!」

と軽快なボケとツッコみを炸裂させるも

「・・・・・。」

という女子の素晴らしい反応に自暴自棄になったわけではない。

 

その証拠に、活動は段階を踏んだ。

もし仮に、メルアドをゲットできなかった悔しさを晴らすための特攻だったら、間違いなく県内屈指の心霊スポット、八木山橋に向っていただろう。

しかしチキン・・いや、リトルチキンでラッドレースな7人は、最初の活動を私の部屋での飲み会にしたのだった。

「ほんとうにあった呪いのビデオ」を見つつ、酒を飲み、これからの活動を話し合った。

最初の心霊スポットは「乙女の祈り」にしよう。

行き先が決まった。

乙女の祈りとは、女性が自殺するまえに首を吊るその木に文字を掘ったものが今も残る心霊スポットだ。

 

みんなが帰った後、後藤まみのAVが無くなっていたのは幽霊のせいじゃない。

 

数日後、夜中に7人が集まった。

乙女の祈りに向うべく、車を発進させる。

田んぼ道を進むと採掘場のような奥まった広場に出た。

車を降りて慎重に進む。

すると、闇の中に白い乗用車が現れた。

近づく7人。

乗り捨てられた廃車だと思っていた乗用車には、人が乗っていた。

マズイ!と走って車に戻る7人。

そのときの様子をメンバーは振り返る。

「あのときのチン・マン彦の走りは、手はアスリート、足はガンダムだった」と。

そりゃそうだ。真っ暗闇の中で転ぶわけにはいかない。

しっかり地面を踏みしめる為に、足は踵からガッツンガッツン。早く逃げたいから手の振りは早かった。

それほど慌てていたのだ。

 

慌てていたのは私だけではない。運転手のKもだ。

車に乗り込もうにもパニックでカギを無くし、上着を地面に脱ぎ捨てて

「カギ探して!」と叫んだのだ。

自分のポケットも探せないほど慌てていたKは、幼い頃にヘドロのドブで取れたザリガニに、持参した醤油をかけてその場で食し、その年のぎょう虫検査に引っかかったのはこの話には関係ない。

なんとかカギを見つけ車に乗り込んだ。

行き先は乙女の祈り

しかし、当時はスマホもない。迷う迷う。

途中、遠くの田んぼで火が燃えていて、

「火ぃぃぃぃぃ!!!!!!」

と1人が叫んだ。

この男は苗字が某団体と同じことから組長と呼ばれており、フィギアスケートの荒川静香をタイプだと公言したことから、メンバー内では女性を見る目が周回遅れだとヒソヒソされていた。

 

結局、乙女の祈りに辿り着くことはなかった。

 

収穫は採掘場のような場所で遭遇したカーセックス。

 

それだけだった。

続く


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