「怖い話を再検証するコーナー 第10回 (死んだ同級生)」
今回は度々出てくるS主任の地元の話。前回の「怖い話を再検証するコーナー 第9回(部落)」の舞台です。
んでは。
死んだ同級生
S主任にはお兄さんがいます。お兄さんが中学生でS主任が小学生の頃なので、40年くらい前の話ですね。
お兄さんの友達でA君という男の子がいました。その子が亡くなってしまったんですね。数日後、お母さんが台所で料理を作っているときに、台所の窓から庭を見ました。そこには亡くなったはずのA君が立ってるんです。ニコニコしながらこちらを見ています。「何か伝えたいことがあるんだ」とお母さんは思いました。
帰ってきたお兄さんに、「A君が来た。あんたA君に何かないか?」と尋ねたところ、お兄さんはゲームソフトを借りたままになっていることを思い出しました。
さっそくお母さんに連れられてA君の家へ。ゲームソフトも返し、これで成仏してくれるかと思いきや、数日後、また庭にA君が出ます。お母さんは困りました。A君はどうしたいんだろう、と。
日に日にA君が出る頻度が増え、S主任の家の庭だけでなく、村のあちこちに出始めました。みんなで団地の広場で遊んでいると、ちょっと遠くからA君が見てるんです。最初は子供たちも怖がりましたが、慣れは怖いもので、A君探しが始まります。「あ!あそこにいたぞー!」と。
S主任が見たのは、みんなで遊んでるときに近くのアパートの階段からA君がこっちを見ていたそうです。
A君の霊をこのままにはしておけないので、村が動きました。みんなの遊び場にA君の供養碑を建て、拝みました。そしてA君が現れることはなくなったのです。
再検証
集団催眠説
これが一番可能性が高いと思われます。みんなに「見える見える」と言われるうちに、自分も見えたと勘違いしてしまう。いないものを脳が作り上げてしまう。だから遠くにいる子供を見て「あれはA君じゃないか?」と半信半疑なのが、「あそこにA君がいた」と変わってしまう。
ノリ説
集団催眠で見えてしまっている人の周りで、ほんとは見えていないのに、見えていないと仲間外れにされてしまうので、その場はノッといた人がいたんじゃないか?と。
ホント説
最初の目撃者がS主任のお母さんなので、ガチ幽霊なんじゃないか説。別にお母さんは周りにA君の幽霊が出たなんて話はしていないのに、A君の幽霊を見る人が現れ始めたのは、偶然なんでしょうか・・・。
みなさんどう思われますか?