「世界一のお化け屋敷 ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」

 

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 ウィンチェスター・ミステリー・ハウスは世界で最も奇妙な建物といわれている。アメリカ、カリフォルニア州サンノゼにある屋敷は、160室の部屋、約1万枚の窓、960戸のドア、40本の階段、47個の暖炉が点在する。

アメリカでは広大な土地に建つ豪邸は珍しくない。では、なぜウィンチェスター・ミステリー・ハウスは奇妙なのか。それは増改築を繰り返し、今の形があるからだ。

 

霊媒師の助言

ウィンチェスター家は、当時爆発的に売れたウィンチェスター銃の発明で瞬く間に大富豪になった。財産を受け継いだ息子のウィリアムはサラという女性と結婚。娘を授かるが早くに亡くし、自身も急逝。続けて起きた不幸にサラは霊媒師の元を訪れる。すると霊媒師は「一家には銃によって命を失った何百万人もの呪いがかかっている。家を増築し続け、霊の目を欺くしかない」と告げた。

こうして助言に従って増改築が始まった。

 

サラが固執した「13」 

365日24時間、屋敷の増改築は行われた。

欧米では不吉な数字として知られる「13」という数字にサラが固執しており、建物内の階段は13段、舞踏室のシャンデリアは13個、各部屋の窓は全て13枚、13室のバスルームが作られた。外の石畳みは13あり、ヤシの木も13本だった。

 

不思議な間取り

 霊の目を欺くために、通常では考えられない増改築が行われた。

天井で行き止まりになった階段、開けると壁しかないドア、曲がりくねって3キロもある廊下、等々、サラ自身も地図がないと屋敷の中を歩けないほどになっていた。

 

 

しかしその結果、サラはその後も38年も生き続け、1922年に大往生を遂げた。

邸宅はその後、史的建造物として観光ツアーなどに組み込まれることになった。今でも幽霊の目撃が絶えないそうである。