「人の心の隙間をつく、それが妖怪なのです。」

朝7時に二合強の朝飯を食えば昼の12時には腹も減ってない訳で、昼前を抜いてしまえば夜にビールを飲む頃にはお腹は最高のコンディションに仕上がってる訳です。

 
ただ、上司に昼飯を誘われれば断らずに御一緒する僕は、モヤシがエベレストの如く聳え立ったラーメンを前に「うへぇ」と後悔するのです。「朝飯食わなきゃよかった…」と。
 
 
以前、後悔はチンコと違って前には立たない、なんて哲学的でセンチメンタルでしょうもない話をしましたが、人間は後悔の連続で、やってしまった後悔よりも、やらずに終わった後悔の方が大きいのです。
だからこそ「上司がどっか旨い店に行くんではないか」、「自分だけ食べれなかったなんて悔しい」と後悔したくなくて誘いに乗ってしまうんです。
 
 
 
これ妖怪の仕業ですよね?
 
海辺で濡れ女に誘われて、あれよあれよと牛鬼に食べられちゃった男も死の淵で「あぁ…やめときゃよかった…」と。
 
 
「こいつなら信用できる」と女房に雪女の話をしちゃって、「言ったわねー!!!」と女房が雪女に変わっちゃって、旦那も「あぁ…やめときゃよかった…」と。
 
 
 
妖怪の話って教訓じみてますよね。
 
ある男が腹も減ってないのにラーメン屋について行って、モヤシの山を見て「あぁ…やめときゃよかった…」と。
 
 
 
 

f:id:nonryo:20160628132448j:image